ワンルームマンション物件分析(2020年11月)

今年は「忘年会シーズン」とは軽々に言えない年の瀬になってしまいましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

この冬を越えればきっと穏やかな春が来ると信じて、油断せず十分に注意して毎日を過ごしていきたいと思っています。

 

 

11月中に私が見た物件(計36件)の中から、これだという物件をご紹介したいと思います。

なお、自己資金を諸費用相当額の60万円として計算してみました。

 

物件価格は相変わらず高止まりしている印象を受けましたが、その中でもしっかりと毎月のキャッシュフローが出る物件もありました。

 

今回は総物件数は少なかったのですが、私の主観と経験と勘により17件が分析する段階まで進みました。

 

分析の結果、その中から2件の物件をご紹介したいと思います。

 

 

 

【最優秀CF賞】


大田区南六郷の物件

月々のCF+6,187円

 

最寄り駅:京急本線「雑色」駅/徒歩5分

部屋タイプ:1R

価格:13,000,000円

賃料:75,000 円(現況:賃貸中)

 

解説:築古のマンションですが、利回りが凄く高いです。間取りもデッドスペースのない使いやすいもので、交通の便も良さそうです。

ただし、数字上の結果は良かったのですが、物件を精査するとリスクも結構あり、注意が必要だと感じました。

 

理由①:家賃下落リスク(周辺相場に比べ5,000円程高い)

理由②:修繕積立金が相場より低く、増額の可能性もあり

理由③:物件の浸水リスク(地域的に高い:多摩川河口付近)※部屋は4FなのでOK

 

物件価格が安く、CFはプラス、そして高い利回りなどはとても魅力的ですが、長期的に見ると不安が残ります。

 

恐らく現入居者が長く住んでいるため、見かけの数字が良くなったのでしょう。退居のタイミングで家賃が下がってしまいがっかりという事になりかねません。

 

修繕積立金については、修繕記録を確認する限り適切に管理されているマンションのようですが、マンションの総戸数が少ないため、将来的に積立が不足しそうな物件です。

 

まとまった資金がある方であれば良いかと思います。

品川駅からも近いですし、大森周辺は大田区の戦略によって今後の発展が期待できます。

 

ローンを組む場合は、家賃の下落や修繕積立金の値上げによるマイナスCFにも備えておく必要がある物件だと思います。

 

 

 

【ご紹介候補物件】


練馬区上石神井の物件

月々のCF+4,995円

 

最寄り駅: ⻄武新宿線「上石神井」駅/徒歩4分

部屋タイプ:1K

価格:18,000,000円

賃料:76,500円(現況:賃貸中)

 

解説:今回はちょっと悩みました。決め手は他の同等の物件に比べて価格が安いという所でしょうか。立地も問題なく、築浅の物件であるのにしっかりとCFのプラスが出ております。

 

理由①:築浅であるにもかかわらず価格が安い(ローン借り入れ可能枠を残せる)

理由②:2戸目や複数戸同時購入などを検討できる

 

築浅物件であるにもかかわらず、価格帯がお手頃で計算出来る立地であるため、使い勝手が良い物件です。

突出しているところはないけど、あればホッとする、そんなお袋の味のような物件です。

 

現在工事中の外環自動車道が完成すると、自動車の便が飛躍的に良くなるエリアです。

街の再開発や、道路や鉄道の計画は、その街の行く末を計る上でとっても大事になってきます。

 

マンション投資が、単なる「数字遊び」にならないように、実際に暮らす人の利便性や、その街の未来まで考えた上でご提案をするようにしています。

 

こちらの物件、設備は揃っているんだけど若干狭く、うまくやれば暮らせるけど、もしかしたら入居者の入れ替えが多いんじゃないか?とも思える悩ましい物件でした。

 

トイレやお風呂がリビング中央にあり、水回りが離れているという少し変わった間取りの物件でした。

 

 

 

【統計情報】


平均価格:20,960,000円(前月比:△740,000円)

平均築年数:17.5年(前月比:△1.2年)

平均実質利回り:4.09%(前月比:+0.02%)

物件価格:9,000,000円~40,300,000円(前月:9,500,000円~39,200,000円)

物件実質利回り:3.30%~5.79%(前月:3.57%~5.41%)

 

 

統計情報としての価格が下がってはいますが、まだ「値下がり傾向」とまでは言えないかと思いますので、今後の推移に注目したいと思っています。

 

ご紹介した物件も含め、大多数は既に売買成立済みだろうと思います。

先月見た物件が今月も出てきたなというのも数件だけありましたが、一旦売買契約まで済んだものの、金融機関のローン審査が通らずキャンセルになるということはまあまあよくあることです。

業界ではこういうケースを「ローンキャンセル」と呼んだりします。

 

先月に引き続き、非常に物件選定が難しい相場状況ではあります。

ただ、CFがプラスになる物件が思ったよりあったので安心しました。

 

 

 

ところで、自分でもネットで物件を探してみよう!とは安易に考えない方が良いかもしれません。

 

ネット検索で出てくるような物件のほとんどが、いわゆる売れ残り、つまりプロが手を出していない物件ということになり、安くてもリスクが潜んでいるものが多いと言えます。

 

私が分析している物件は、基本的には一般の方がネット上で目にすることはない「非公開物件」になります。

一般に出回らない数多くの物件を見て、そして分析をした上で、特に優良な物件をお客様にご紹介させていただいております。

 

ご自身で物件情報や不動産会社情報を集めて購入するということは、時間も労力もかかる上に、もしかしたら隠れているリスクを見過ごしてしまう危険性もあるかもしれません。

 

 

 

あなたは、信頼できるプロに相談して安心の物件を購入しますか?

 

それとも、時間と労力が必要なリスクある方法を選択しますか?

 

あなたの目的が、「安定収入を実現」することだとしたら、どちらの方法がベストだと思いますか?

 

 

 

WRITER / 執筆者

株式会社マイプロ

飯山 芳治

1980年生まれ/埼玉県出身・在住
2級ファイナンシャル・プランニング技能士/一般社団法人 日本マンション投資アナリスト協会 会員
「お客様のリスクを最小化すること」をモットーとする投資コンサルタントであり、自ら2戸のワンルームマンションを所有する投資家でもある。

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